ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.07.04
最新ITを活用して業務効率化や働き方改革を実現したいものの、初期費用を捻出できない――。このような悩みをかかえる企業にお勧めしたいのが、中小企業・小規模事業者のITツール導入を支援する「IT導入補助金」の制度だ。連載第3回ではこの補助金の目的を解説した。今回は具体的な申請方法を紹介する。
IT導入補助金は、経済産業省の肝煎りの事業だ。国が補助金を通じて、中小企業・小規模事業者のIT導入を後押しすることで、業務効率化と売り上げアップをサポートするという制度だ。補助の対象はソフトウエアやクラウドサービス利用費など。補助率は1/2以下、補助額の下限は15万円、上限は50万円となっている。
政府・自治体の補助金制度を利用するには、通常、複雑な申請作業が必要になる。このIT導入補助金は、ITベンダー・サービス事業者(IT導入支援事業者)が代理申請を行う仕組みになっている。手続きはITベンダー・サービス事業者と相談して行えば、面倒な申請手続きの負担も少ない。
それでは補助金申請のために、企業は具体的に何をしなければならないのだろうか。
申請準備のステップは4つと考えればよい。(1)「経営診断ツール」で課題を把握(2)ITベンダー・サービス事業者とITツールを選定(3)「SECURITY ACTION」の宣言(4)申請書類の作成だ。
第1ステップは、IT導入補助金サイト内の経営診断ツールで自社の課題を把握する。診断の結果が申請に必要なので、必ず診断しておこう。
第2ステップでは、IT導入支援事業者検索ページから「営業エリア」「取り扱い業種」などを絞ってITベンダー・サービス事業者を検索する。ただ、目的と一致した事業者がすぐに探し出せないかもしれない。その場合は、先に導入したいソフトウエアやクラウドサービスのめどをつけよう。例えば、小売業なら外国人対応のための翻訳サービスや多言語対応のホームページ制作ソフトなどが挙げられる。グループウエアや顧客管理といったソフトも補助対象だ。
IT導入補助金サイトでは、業種や機能別にITツールを検索できる「ITツール選定ナビ」も提供している。過去に、活用してみたかったが費用の面で導入をためらっていたITツールがあれば、ぜひ検索してみてほしい。補助金申請の対象になっている可能性がある。
次の第3ステップは、決して忘れてはいけない重要な条件だ。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=山口 学
【MT】
制度活用でお得マネジメント
企業のDX対応意識調査2023
データの利活用にとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルの変革や経営革新の切り札として期待される「DX(デジタルトランスフォーメーション)」推進。企業はその対応に向けて何を進め、どのような点を課題に感じているのだろうか。こうした企業意識について調査を行いました。
中小企業のためのセキュリティ強化術 当社も攻撃の標的に?中小企業向け「必要最低限」のセキュリティ強化は
サイバー攻撃の勢いが増している中、あらゆる企業が標的にされる可能性が高まっている。予算やIT 人材が限られている中小企業は、どうすればセキュリティを強化できるのか。セキュリティの基本的な考え方を解説しながら、中小企業がセキュリティを強化するためにはどうすればいいのかをご紹介します。
企業の情報セキュリティリスク認知調査2023
テクノロジーの進化によって、生産性の向上や多様な働き方の実現などの恩恵がもたらされる一方、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。こうした中、攻撃手法などの情報セキュリティリスクをどれくらい認知しているのだろうか。その最新動向について調査しました。