ビジネスを優位に導くソフトウエア・サービス(第3回)勤怠管理“あるある”に決着を

業務・勤怠の管理 法・制度対応 デジタル化

公開日:2018.07.25

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 毎月の勤怠時間の集計作業が大きな負担になっている管理部門の担当者は多い。間違いが許されない。神経を使う作業なのに、合っていて当たり前。作業も締め日前後に集中して負荷が高い。しかも、管理部門の担当者はできるだけ少ない人数で回しているケースが多い。

 旧来の紙のタイムカード方式から脱却し、勤怠管理の効率化を進める切り札がある。クラウド型勤怠管理サービスの活用だ。正規・非正規の社員が混在し、勤怠時間の管理が複雑な介護・福祉業界、飲食業界、コールセンターなどには特に効果的だ。

紙ベースにはない4つのメリット

 クラウド型勤怠管理サービスでは、社員が入力したデータは自動的にデータセンターに送信して蓄積するため、勤怠データを一括管理することが容易にできる。その代表的な4つのメリットについて順に紹介しよう。

 1つ目はコストだ。特に、クラウド型勤怠管理サービスは、導入時の初期費用が低い傾向がある。自社で物理的なサーバーを買う必要はないし、安価な打刻端末の購入費用だけで済むケースが多い。運用費用も月額利用料が利用するID当たり数百円程度のため、拠点や社員が増えても利用者分の費用を追加するだけでよい。それほどコストをかけられない中小企業も導入しやすい。

 2つ目はリアルタイム性である。社員やアルバイトなどの勤怠情報をクラウド経由で常に把握できるようになる。複数店舗を運営する飲食業でも、本部の管理者は社員ごと、店舗ごとの勤怠データを一目で確認できる。紙のタイムカードではすぐに把握できなかった勤務状況をリアルタイムに把握すれば、働き過ぎの社員や欠勤が続くアルバイトにもすぐに気付ける。

 3つ目は管理負荷の軽減だ。紙のタイムカードでは、締め日前後に集計業務が大変な作業負荷となっていた。クラウド型勤怠管理サービスでは、従業員が打刻した時点で勤怠情報がすでにデータ化されている。管理者にとっては、カードの収集や勤怠実績の集計にかかる作業負荷が大幅に軽減される。蓄積されたデータを給与計算ソフトで再活用するため、CSV形式でエクスポートできる勤怠管理サービスもある。給与計算業務と連携させれば、毎月の締めの作業はさらに効率化される。

 4つ目は保存性である。社員の労働時間の記録は労働基準法によって、3年間の保存が義務づけられている。クラウド勤怠管理サービスなら、当日・当月はもちろん、過去に遡って日次や月次の勤務集計情報も取っておける。場所を取らずに長期保存が可能だ。データは専用サーバーで24時間365日、万全の体制で管理される。クラウド型サービスのおはこである。

専用端末から静脈認証、スマホまで多様な打刻方式…

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執筆=菊地原 博

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