情報のプロはこう読む!新聞の正しい読み方(第3回)ネットユーザーこそ「紙の新聞」を読もう(上)

スキルアップ

公開日:2018.09.27

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 新聞は若い人にはなじみが薄いメディアですし、どちらかといえば「古臭くて、これから消えていくもの」というイメージが強いでしょう。「ニュースなんてテレビとネットで見れば十分」と考えている人も少なくないはずです。

 私自身も、ここ数年はパソコンやスマートフォンでニュースを読む機会が増えました。確かに速報性という意味では紙の新聞より圧倒的に上ですし、利便性も年々高まっていると感じます。恐らく、紙からネットへのシフトは今後も加速していくでしょう。

 ただ、ネットで情報をがんがん集めて分析し、ビジネスなどに活用したいという人にこそ、まず一定期間、「紙の新聞」を読むことをお勧めしたいと思います。

 私は「ネットより紙の方が優れている」というつもりは全くありません。私が強調したいのは「ネット情報を本気で活用したいなら、まず紙の新聞を読みこなす力を付けた方がいい」ということです。

「ゲームのルール」から見えるもの

 メディアリテラシーや情報分析の基本を身に付ける「教材」として、紙の新聞に勝るものはないと思うからです。

 その第一の理由は、新聞業界が一定のルールや、ある種の文化を共有した上で「報道の速さ」や「正確さ」を競っているからです。

 記事で使う表現、紙面のデザイン、スクープ競争の勝ち負けの決め方などには、業界で共有されている暗黙の了解があります。こうした「ゲームのルール」が共有されているということは、異なる新聞同士で比較しやすいということを意味します。

 そうしたルールや文化、つまり「正しく読む手順」を知っていれば、記事を読んだときに、それが自信を持って書かれているかどうかや、情報源が何かなどがだいたい分かります。あるニュースについて各社が異なる解釈を示したとき、時間がたってから、どれが結果として正しかったのかを検証することも容易でしょう。

ネットが紙にかなわないこと…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=松林 薫

1973年、広島市生まれ。ジャーナリスト。京都大学経済学部、同大学院経済学研究科修了。1999年、日本経済新聞社入社。東京と大阪の経済部で、金融・証券、年金、少子化問題、エネルギー、財界などを担当。経済解説部で「経済教室」や「やさしい経済学」の編集も手がける。2014年に退社。11月に株式会社報道イノベーション研究所を設立。著書に『新聞の正しい読み方』(NTT出版)『迷わず書ける記者式文章術』(慶応義塾大学出版会)。

【T】

あわせて読みたい記事

  • 時短エクセル(第1回)

    大きな表はショートカットキーを駆使して時短

    パソコン スキルアップ

    2018.01.09

  • 仕事力を落とさないための食生活(第1回)

    メタボを予防する食事で仕事力アップ

    ヘルスケア

    2018.01.30

  • 最新の身だしなみ事情(第5回)

    一流のビジネスパーソンは靴磨きを通して自分も磨く

    スキルアップ

    2017.10.23

「スキルアップ」人気記事ランキング

連載バックナンバー

情報のプロはこう読む!新聞の正しい読み方

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2024年11月27日(水)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

セキュリティ関連

【日本ハッカー協会登壇】攻撃者の視点で語る、サイバー攻撃のトレンドと対策

配信期間

2024年10月24日(木)~2024年11月29日(金) 

セキュリティ関連

セキュリティコンサルタントが解説!いま企業がとるべきサイバー攻撃対策とは