ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.11.14
私が率いる古田土会計事務所は社員181人、顧問先2200社を抱える会計事務所です。おかげさまで特段の営業活動はせず、口コミだけで毎年150~200社の新規顧客を獲得しています。こうしたたくさんの経営者とのお付き合いを通して得た“これだけ”は知っておいてほしい経営のポイントを本連載で紹介します。
まず、第1回は小さな会社がめざすべき目標です。それは美しい決算書を作り、美しい会社になること。まず損益計算書、貸借対照表の数字が美しくなければなりません。そして数字以外の面でも、美しい会社になりましょう。
古田土会計では、「利益とは、社員と家族を守るためのコストで、会社存続のための事業存続費である」と定義しています。
また、「利益とは、全社員の創造性の総和である“利益を出すことは美しいこと”“全社員の努力と知恵のたまもの”正しく、誠実に商売して利益を出すことは誇りである」とも定義しています。
正しく、誠実に、本業で商売をして利益を出すことが大切なのです。
本業で出した利益は、営業利益で表示されます。一方、本業以外の利益は、営業外収益や特別利益で表示されます。つまり美しい損益計算書とは、営業利益が多く、税引き前利益の少ない損益計算書です。
反対に美しくない損益計算書とは、営業損失(営業利益がマイナス)で、税引き前利益が多く出ていて、税額の多い会社です。
美しい決算書を作ると銀行の格付けが上がり、低い利率で資金の調達ができます。ただし、いくら営業利益が多くても、仕入れ先に毎年値下げ要求をしたり、人件費を下げるために正社員を減らして派遣社員を増やしたりしている会社の損益計算書は美しいとはいえません。
最近では、税率の低い国に子会社を設立して、そこで利益を出し、受取配当金の益金不算入を利用して、表面上は経常利益や税引き後利益を多くして、税金をほとんど払っていないような会社もあります。この損益計算書も、美しいとはいえません。
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執筆=古田土 満
法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。
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人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”