ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2021.02.05
顧問先2200社を抱える会計事務所を率いる公認会計士、古田土満氏が語る小さな企業の経営のコツ。前回と前々回は、社長の重要な仕事は、商品・サービスについての方向性に関する戦略を立案することをだと力説しました。そして、今回は、そうしたことを行う経営者に必須の必要な心掛けを説きます。それは、“人格を磨くこと”です。それを社員に分かってもらうために、経営計画書に未来像を描くことを勧めます。
ベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社』シリーズの著者である、法政大学の坂本光司教授が、ある論文の中で社員のモチベーションについて書いていらっしゃいます。
その趣旨は、「社員のモチベーションが高い企業と低い企業を3年間比較研究したことがあります。そこで分かったことは、人事制度や給与制度はほとんどモチベーションに影響を与えないということです。結論はリーダーの人格です。経営者や上司への信頼が薄れた時に、最もモチベーションが低下することが判明しました。どんな制度をつくるかではなく、どんなリーダーがいるかが大事なのです。経営者が自分自身を変えず、自分以外のものをいくら変えても会社は良くなりません」というものでした。
これは、500社以上へのアンケート調査の結果です。この研究成果は「社員教育が足りないから業績が悪い」と勘違いしている経営者に多くの気付きを与えてくれます。モチベーションが低いのは、社員の責任ではなく自分の人格にある。そうと分かれば、経営者は人格を高めればよいわけです。
では、人格を高めるにはどうすればよいのでしょうか?中小企業の経営者で、自分は人格が高いと思っている経営者はほとんどいないのではないかと、個人的には思っています。みんな自分の人格が低いために失敗をし、社員に迷惑ばかりかけていると反省ばかりしているのではないでしょうか。
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執筆=古田土 満
法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。
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人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”