ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.12.27
年の瀬の忘年会、お正月、年始の新年会と、お酒を飲む機会が増える時季がやってきました。悪酔い・二日酔いの予防に心強いのが、ハウスウェルネスフーズ(ハウス食品グループ)の「ウコンの力」。2004年に発売されて以来、多くの人の飲酒時の友となっている機能性飲料のロングセラーです。
ハウス食品は1913年、創業者の浦上靖介が大阪で薬種原料問屋・浦上商店を立ち上げたのがその始まりです。浦上が海外に出張した際、カレー粉を購入。日本人の味覚に合わせるためさまざまなスパイスを調合し、日本人向けのカレー粉の開発に成功し「ホームカレー」を発売します。
ハウス食品は戦後になると、カレールウ「バーモントカレー」、スナック菓子「とんがりコーン」、インスタントラーメン「うまかっちゃん」などヒット商品を次々と生み出し、総合食品メーカーとして確固たる地位を築きました。そして2000年を迎える頃、薬種原料問屋から始まった歴史を見つめ直し、「健康とおいしさを発信できる企業に」との思いから健康に貢献する新商品の開発を始めます。そこで着目したのが、沖縄のウコンでした。
沖縄では琉球(りゅうきゅう)王朝の時代からウコンが生薬として用いられており、「ウッチン」という呼び名で親しまれています。乾燥したものを煎じてお茶として飲んだり、ウッチンごはん (ウコンのまぜご飯)などの料理で食したりするなど、ウコンが食文化に入り込んでいる地域です。当時、沖縄は日本でも有数の長寿県で、ウコンは滋養強壮、肝機能に良いことで知られていました。
ウコンはカレーの香辛料として用いられ、ウコンの色素がカレーの黄色の元になります。ハウス食品でもカレールウの製造で長く扱ってきた、なじみのある香辛料です。沖縄の人々の健康の秘訣(ひけつ)がウコンにあると見た開発担当者は、ウコンを中心にした新しいドリンクの開発に着手します。
ウコンはカレールウでは使っていたものの、ドリンクで使うのは初めてのこと。開発は難航しました。まず必要なのは、原料の選定です。カレールウに適したウコンと、ドリンクに適したウコンは異なります。会社の研究所が保有する大量の原料をひとつずつ試し、ドリンクの原料とすべきウコンを見極めていきます。
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執筆=山本 貴也
出版社勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。投資、ビジネス分野を中心に書籍・雑誌・WEBの編集・執筆を手掛け、「日経マネー」「ロイター.co.jp」などのコンテンツ制作に携わる。書籍はビジネス関連を中心に50冊以上を編集、執筆。
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