ニューノーマル処方箋(第18回)離職率が40%→10%に!一役買ったオンボーディング

働き方改革 時事潮流 人材活用

公開日:2023.03.30

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 グッドパッチ社は、かつて2年連続で離職率40%という組織崩壊の危機に陥っていましたが、その後3年間で約10%に低減しました。どのように立て直したのでしょうか?

<目次>
従業員もマネージャーもモチベーションが低い会社をどう変えたのか?
退社した人の多くは、ビジョンとミッションに共感していた。ではなぜ?
ワークショップでバリューを再策定し、ポスターを作成
オンボーディングには、直属の上司による面談は不要!?

従業員もマネージャーもモチベーションが低い会社をどう変えたのか?

 「新入社員が組織になじめず早期離職してしまう」「中途入社した人材が、なかなか戦力化しない」。このような悩みを抱えている人事担当者は、決して少なくないかもしれません。

 欧米では、新規メンバーの早期退職を防ぎ、より早く順応・定着するための取り組みとして「オンボーディング」というアプローチを取り入れている企業があります。

 UI/UXデザインやビジネスモデルデザインなどを手掛ける株式会社グッドパッチも、オンボーディングを実践している企業の1つです。同社でオンボーディングのかじを取った執行役員の柳沢和徹氏も中途入社で、もともとは新卒で大手マーケティングリサーチ企業に10年間勤務し、2017年よりグッドパッチに転職しました。

株式会社グッドパッチ
執行役員 経営企画室長 兼
事業開発室長
柳沢 和徹氏

 しかし、柳沢氏が転職した当時のグッドパッチは、組織崩壊の真っただ中でした。

 「グッドパッチでは、社員のモチベーションを偏差値であらわす『エンゲージメントスコア』をクラウドシステムで測定しており、私が入社した頃は『46.7』という数値でした。平均的な会社の水準である50を下回る『普通よりも悪い』という状態です。マネージャークラスに至っては、エンゲージメントスコアが27.0。ほぼ最低ランクの数値です。実際に、当時はマネージャーの退職が相次いでいました」(柳沢氏)

 しかし柳沢氏はその後、オンボーディングをはじめとする各種の施策を実施することで、わずか3年間で社員のエンゲージメントスコアを最高ランクの「71.2」まで引き上げることに成功しました。問題が山積みされ、組織全体に不満が鬱積(うっせき)している状況を、どのように脱したのでしょうか。

退社した人の多くは、ビジョンとミッションに共感していた。ではなぜ?…

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