ニューノーマル処方箋(第44回)医療機関を狙ったサイバー攻撃が増加中。どう防げば良いのか?

業務課題 ネットワーク機器 脅威・サイバー攻撃

公開日:2024.06.28

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<目次>

・医療機関を狙ったサイバー攻撃が増えている!

・医療機関は個人情報の宝庫。なのに対策が進んでいない

・厚労省がガイドライン更新。インシデントに対する事前対策が重要に

・対策が十分かどうか、チェックリストで確認

医療機関を狙ったサイバー攻撃が増えている!

 サイバー攻撃が増えています。総務省の「情報通信白書 令和5年版」によると、NICTER※が2022年に観測したサイバー攻撃関連の通信数は約5226億パケットで、2021年の約5180億パケットからは微増ですが、2015年の約632億パケットと比較すると、約8.3倍も増えています。

※NICTER・・・国立研究開発法人 情報通信研究機構(略称NICT)が運用する、大規模サイバー攻撃観測網のこと

 同白書では、近年のサイバー攻撃被害は企業だけではなく、医療機関でも増加しているといいます。実際に、警察庁に報告された医療・福祉分野におけるランサムウエアによる被害件数は、2021年上半期にはわずか2件でしたが、同年下半期には5件、2022年上半期は9件、同年下半期は11件と、徐々に増えています。

医療・福祉分野におけるランサムウェア被害件数
出典:警察庁サイバー警察局「サイバー事案の被害の潜在化防止に向けた検討会報告書 2023」

 

 例えば2022年10月に大阪のある医療機関で発生したサイバー攻撃では、院内のサーバーが身代金を要求するランサムウエアに感染し、院内システムのデータが勝手に暗号化されました。

 同センターではこのサイバー攻撃を受け、新規外来患者の受け入れを一時停止し、緊急性が高くない入院患者の一時的な退院や周辺病院への転院を余儀なくされました。幸い、患者の生命には影響はありませんでしたが、完全復旧は発覚の翌年である2023年1月まで時間を要したといいます。

 このほか、2021年10月には徳島県の病院で、2022年1月には東京の病院でも、サーバーがサイバー攻撃の被害に遭う事件が発生しています。

医療機関は個人情報の宝庫。なのに対策が進んでいない…

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