この連載では、仕事で使える便利なショートカットキーを紹介していく。今回は、住所録の作成などに便利な機能と、この機能を一発で自動入力できるショートカットキーを紹介する。
規則性を見いだして自動入力する「フラッシュフィル」とは
今回紹介するのは、「フラッシュフィル」という機能だ。フラッシュフィルとは、1つの入力事例から、エクセルが法則性を見つけ出して自動で実行する機能のこと。例えば、姓と名がスペースで区切られて1つのセルに入力されているのを、姓と名に分けて別々のセルに入力したり、3つのセルに分割されている住所を1つのセルにまとめたりということが簡単にできる。
最初は手動で姓の取り出しが必要。B3のセルにある姓(ここでは「高島」)だけコピーし、C3のセルに貼り付けた後、「データ」タブの「データツール」グループにある「フラッシュフィル」をクリックする
フラッシュフィルをクリックしたことで「スペースの手前までを取り出す」という法則をエクセルが理解し、一気に姓の取り出しが完了
フラッシュフィルをショートカットキーで実行
フラッシュフィルは、「データ」タブにある「フラッシュフィル」アイコンを利用するが、画面が狭い場合はメニューの名前が見えない。したがって「データツール」グループにあることを知らなければ、すぐに探し当てることが難しい。そこで、この操作をショートカットキーで実行してみよう。
先ほど同様に最初は手動で入力した後「Ctrl」+「E」キーを押すと、瞬く間に姓の取り出しが完了する
同様に、名の取り出しもやってみよう。
最初に名前をD3のセルに入力してから「Ctrl」+「E」キーを押すと、姓と同様に名前の取り出しも瞬時に終了する
次に、結合の例を挙げる。今回は「都道府県名」「住所1」「住所2(ビル名)」の3つのセルに分かれている住所を結合して1つのセルにまとめる。その際、住所とビル名の間にスペースを入れたい。最初に入力する時にその法則を示すと、フラッシュフィルでもそれを認識し、同様は法則で結合してくれる。
都道府県と住所1はそのままスペースなしで入力し、全角スペースの後ろに住所2(ビル名)を入力する。「Ctrl」+「E」でフラッシュフィルを実行すると、他のセルもビル名の前に全角スペースが自動で入力される
全角/半角スペースやスペースなしが混在する場合…
では、姓と名の間が半角スペースと全角スペースが混ざっていたり、スペースがなかったりした場合はどうだろう。
[caption id="attachment_49321" align="aligncenter" width="500"] スペースの全角/半角は統一されていなくても姓と名は分割された。しかし、スペースがないと法則は適用されず、姓と名は分割されなかった[/caption]
最初のセルは半角スペースが入っているが、全角スペースが入っているセルも同様の法則性だと認識して姓のみを取り出してくれた。しかし、姓と名の間にスペースがないと法則性は認識されず、すべての文字列が取り出された。
ほかにも、「メールアドレスの@以前を取り出す」といったことも可能だ。お試しファイルの「メールアドレス」タブに事例を用意したので、試してみてほしい。
◆今回のおさらい◆
[Ctrl]+[E] フラッシュフィルを実行する
【ダウンロード】
「目的別ショートカットまとめ」 【Excel編】 住所録の作成に!文字列を瞬時に分割・結合するショートカットキー のお試しファイルのダウンロードはこちらから(Excelファイル)