ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2021.10.19
経済産業省が策定した「セキュリティ経営ガイドライン」で、経営者が社内に指示すべきポイントとして示された「重要10項目」。今回は3番目の項目となる「サイバーセキュリティ対策のための資源(予算・人材等)確保」について解説する。
経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が共同で策定した「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver2.0」では、企業のIT活用を推進する上で経営者が認識すべきサイバーセキュリティに関する原則や、経営者がリーダーシップをもって取り組むべき項目がまとめられている。
本ガイドラインで示された方針を踏まえ、経営者はセキュリティ対策に関連する業務を担当する人材を選出するとともに、対策に必要な予算を確保していくことになる。そこで今回は、サイバーセキュリティ対策のための資源確保について解説する。
近年、大きなビジネス上の課題となっている「人材不足」。業種や職種を問わず、さまざまな企業で必要な人材が十分確保できない状況が発生している。中でも専門的な知識、経験が求められるセキュリティ分野では、採用から育成に至るすべてのシーンで不足が深刻化しているのが現状となっている。
企業でセキュリティ対策の中心となるのは、全体的な取り組みを管理する「セキュリティ統括」分野や、関連するタスクを担う「セキュリティ監視・運用」分野だ。一方、情報処理推進機構が実施した調査によると、日本のユーザー企業で専任のCISO(最高情報セキュリティ責任者)を置いているのは全体の7.5%、インシデントへの対応を行うCSIRT(Computer Security Incident Response Team)に1名以上の専任メンバーを配置している企業は31.1%で、多くの場合は他業務と兼務する形になっている。
また、JUAS(日本情報システム・ユーザー協会)の調査では、マネジメントレベル、および実務レベルのセキュリティ人材不足が大きな課題になっていることも示されている。このため、まずは担当者がセキュリティ業務に専念できる環境をつくるとともに、対策実施に求められる専門的なスキルの習得や向上などを進める必要がある。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=林 達哉
【TP】
最新セキュリティマネジメント
企業の情報セキュリティリスク認知調査2023
テクノロジーの進化によって、生産性の向上や多様な働き方の実現などの恩恵がもたらされる一方、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。こうした中、攻撃手法などの情報セキュリティリスクをどれくらい認知しているのだろうか。その最新動向について調査しました。
情報セキュリティ対策意識調査2022
DX推進が企業にとって成長のドライバーとなる中、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。AIやRPAなど各種のICTテクノロジーや、社内外のコミュニケーションを円滑化するクラウドストレージ活用が進む現在、企業における情報セキュリティ対策はどうなっているのだろうか。対策度合いや、脅威に感じるもの、対策をするうえでの課題などの最新動向について調査を行いました。
その対策は効果ナシ!セキュリティの常識を検証する
サイバー攻撃の被害が深刻化し、従来のセキュリティの常識が 崩れ始めています。本当に必要な対策とは何か?情報セキュリティ大学院大学の大久保隆夫教授にお聞きしました。