ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.02.21
新型コロナウイルス感染症拡大防止のために多くの企業で一斉にテレワークの検討・導入が進んだ。しかし、場所や時間に縛られない働き方はパンデミックへの対策として提唱されたわけではない。少子高齢化による労働人口減少や、労働生産性の向上への対策として、ワークスタイルを改革する必要性から提唱されたはずだ。今回はビジネスWi-Fiを導入することがどのようにワークスタイル改革につながるかを考える。
ビジネスWi-Fiを導入することとワークスタイル改革とはそれほどの相関関係が無いように思われるかもしれない。しかし、果たしてそうだろうか。ここでは「労働力の確保」と「業務効率化・生産性向上」という2つの観点からその関係性をひもといていきたい。
まず、1つ目の観点が場所や時間による制約が無い働き方による労働力の確保だ。少子高齢化が進む中で、企業や自治体にはどう労働力を確保するのかという課題が重くのしかかっている。テレワークはそれを解消する手段として位置付けられてきた。育児や介護のためにフルタイムで働けない従業員向けの制度として導入されることから始まった。この時点ではテレワークは特定の従業員向けの制度だった。
しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大によって状況は一変した。緊急事態宣言の発出を受けて、企業はいや応なしにテレワークへ移行することが求められた。そして、都市部を中心に多くの企業はそれに対応して、テレワークの環境を整えてきた。
テレワーク導入のためにデジタル化への風潮も高まった。ハンコの押印の省略に象徴されるように、紙の情報はデジタルデータ化され、業務アプリケーションもインターネットを介して利用する形態に移行されつつある。テレワークを効率的に運用するにはこうしたデジタル化が必須だからだ。デジタルトランスフォーメーションへの要請もこの流れに拍車をかけた。
そして今、嵐のような緊急時の対応は一息つき、感染症防止策を講じた上で出勤する機会も増え、状況に応じてテレワークも取り入れながら、オフィスでも働くという“ハイブリッドワーク”が当たり前になってきた。ここで重要なポイントはいつでもテレワークができる状況を維持することだろう。
その鍵となるのがビジネスWi-Fiを使って働く環境の整備だ。自宅ではすでにWi-Fiによるインターネット接続を活用するケースが増えている。同様に出社した社内でもビジネスWi-Fiの導入により場所を選ばず働ける環境を用意しておくことによって、社外と社内がシームレスにつながり、従業員は場所を選ばずに同じレベルで働けるようになる。このように執務環境を整えれば、従来よりも雇用可能な人材の幅が広がり、労働力確保の可能性は高まる。
2021年12月に東京都が行ったテレワーク実施率調査では、都内の従業員30人以上の企業のテレワーク実施率は56.4%で、週3日以上実施している企業が全体の45.6%を占める。過去の推移を見てみると、状況に応じて多少の変化があるもののハイブリッドワークは定着しつつあるだけに、それに合わせた執務環境整備は必須と言えるだろう。
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執筆=高橋 秀典
【TP】
ビジネスWi-Fiで会社改造
オフィスWi-Fi導入実態調査2022
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