ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
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公開日:2022.11.24
ビジネスWi-Fiを導入しようと考えた時、オフィス、店舗、工場などの状況によって、アクセスポイントをどこに設置するのか、何台必要になるのか、ルーターの設定はどうすれば良いのか、など考慮するべきポイントがある。こうした設計を適切に行えば、業務に支障のない通信環境を整えられる。今回は、Wi-Fi環境の設計について事例を通して考えてみたい。
貸し会議室サービスを展開するA社では、貸し会議室内のWi-Fi導入を検討していた。ただ、ITの知識もほとんどなく、ルーターの選定やアクセスポイントの設置台数など細かい設計に悩んだため、専門会社にアドバイスを依頼した。
依頼を受けた会社が、Wi-Fi導入スペースで電波調査を実施したところ、導入予定のスペースには、家電などにも使われている2.4GHz帯の周波数の電波が多数存在していると分かった。その電波による電波干渉を避けるために最新の規格であるWi-Fi6対応のルーターを導入し、そのルーターが備えている状況に応じて周波数帯を自動的に切り替えるバンドステアリング機能を活用するプランを採用した。
ガラス製造業のB社のケースも周波数がビジネスWi-Fi設計のポイントになった。B社は既存のルーターは残しながらも、アクセスポイントの設置台数を増やして、オフィス全体をカバーする安定的なWi-Fi環境を構築したいと考えていた。念のため専門会社にデモ機を設置してもらい電波調査をしたところ、既存のルーターと競合していた。そこで、新たに導入するルーターの周波数帯を既存のルーターと競合しない5GHz帯に固定して、電波干渉を回避することにした。
ワンフロアに160席ほどの飲食スペースを提供するC社では、アクセスポイントの数の見直しが必要になった。C社では、それまではWi-Fiルーターを1台設置し、その1カ所をアクセスポイントとして来店客向けにWi-Fi環境を提供していたが、安定した運用ができずクレームにつながっていた。
そこで既存環境における電波調査を行ったところ、接続端末数からアクセスポイントが3台程度必要と判明。追加して適切な場所に設置した。これにより通信環境は安定し、良好な通信サービスを提供できた。
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執筆=高橋 秀典
【TP】
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