ビジネスWi-Fiで会社改造（第24回）ビジネスWi-Fiで最新のグループウェアを活用

公開日：2023.07.18

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　前回のコラムでは、テレワークが普及したためクラウド電話のもたらす価値が向上し、ビジネスWi-Fiとクラウド電話を組み合わせれば社内外でシームレスな働き方ができると述べた。このクラウド電話の機能をさらに拡充し、Web会議やビジネスチャット、ファイル共有などのサービスを提供しているのが、Microsoft Teams（以下：Teams）である。日々進化するTeamsとビジネスWi-Fiの組み合わせによって、さらに進んだ働き方が実現されようとしている。

どこにいてもグループで働ける環境を実現

　テレワークとオフィスワークのハイブリッドワークへと働き方がシフトする中で、オフィスの電話の利便性を高めるシステムとしてクラウド電話が注目されている。そして、さらに一歩進んだ働き方を実現するツールとしてグループウェアの活用が広がっている。このグループウェアの代表格といえるのが、マイクロソフトが提供するTeamsである。

　Teamsの正式版がリリースされたのは2017年3月。ビデオ電話やチャット機能を持つ「Skype for Business」の機能を引き継ぎ、グループウェアとしての機能が強化された。前身の「Microsoft Lync Online」は2011年3月の東日本大震災の際に、在宅での業務を支援するツールとして一時期注目を集めた。

　TeamsではWeb会議機能、チャット機能、ファイル共有機能などさまざまな機能が提供されている。特によく使われているのがWeb会議機能で、テレワークの普及とともに、クラウド上で会議をするための代表的なツールの一つとして広く活用されるようになった。

　いつでもどこでも簡単にWeb会議が行えるTeamsとビジネスWi-Fiは、言うまでもなく相性が良い。オフィス内のどこでもWeb会議が行えるように、ビジネスWi-Fiを導入すれば社内外で同様の働き方が可能になる。意識することなくシームレスな働き方ができる環境は、ストレスフリーで生産性向上にもつながる。

　音声通話やチャット機能をベースに進化してきたTeamsは、クラウド電話との相性も良い。通信事業者が提供するクラウド電話と組み合わせれば、テレワークや外出先でもパソコンやスマホなどからTeamsに設定した会社の固定電話番号で発着信ができるため、オフィス以外でもシームレスな会話が可能になる。

コラボレーションで創造性アップ…

　 Teamsの強みは豊富な機能だけではない。マイクロソフトのOffice製品を一つにまとめてクラウドサービスとして提供している「Microsoft 365」の一部であるだけに、普段の業務でなじみのあるWord、Excelなどとも連携しやすい。

　例えば、Teamsを使ってWeb会議で会話をしながら、PowerPointで作成したプレゼンテーションを画面上で共有し、参加者全員で修正を加えていくといったコラボレーションも容易に行える。チャット機能を使って参考になるWebページのURLなども送れる。

　ビジネスWi-Fiを導入しているオフィスなら、自席や会議室以外でもこうしたコラボレーションに参加できる。従業員が快適に働ける環境は創造性を引き出すことにもつながり、まさに時間と空間の制約を超えたコラボレーションが実現される。

　こうした新しい働き方は今後もさらに加速していくことは間違いない。2023年3月には、次世代AIの力を活用した「Microsoft 365 Copilot」が発表された。これはWordやExcel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどのMicrosoft 365 アプリケーションにGPT-4の機能を組み込んだもの。GPT-4は人間のように滑らかに文章を出力できる大規模言語モデルだ。この進化により副操縦士“Copilot”のように日々の業務にAIが寄り添ってサポートしてくれるようになる。

　AIとの連動で、Wordで提案書のたたき台を作成してくれたり、Excelで売り上げデータのサマリーを作成してくれたり、PowerPointでは簡単な指示で見栄えのよいプレゼンテーションを作成してくれたり、Outlookでメールの選別や返信メールの下書きをしてくれたり、Teamsで議事録を自動でまとめてくれたりするのである。

　Copilotの機能が全て使えるようになる時期は未定だが、TeamsにはすでにGPT-3.5が導入されている。会議中の会話がリアルタイムに翻訳される機能が実装され、他の機能も数カ月以内には導入されるだろう。日々の業務処理が迅速に行えるだけでなく、発想段階からAIが支援してくれることには大きな意味がある。

　こうした進化を業務に取り込み、そのメリットを享受できるかどうかで企業の競争力は左右される。オフィスの働き方を変えるビジネスWi-Fiの導入は、進化するTeamsからメリットを引き出すための第一歩だといえる。