ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2023.11.13
病院を訪れる外来患者にとって不満は待ち時間が長いことだろう。この不満を解消するために、来訪者向けに無料でWi-Fiサービスを提供する医療機関が増えている。Wi-Fiは、入院患者が快適な入院生活を送るために有効なツールでもある。しかし、医療機器への影響や患者のプライバシーを考えると注意するべきポイントも多い。医療やヘルスケアの現場でWi-Fiを導入するメリットと留意点を考えてみたい。
医療の現場ではすでにWi-Fiの導入が広がっている。電波環境協議会に設置された「医療機関における電波利用推進委員会」が2021年3月に発表した調査結果では、病院の約9割でWi-Fi(報告書では無線LAN)が導入されているという。新型コロナウイルス感染症の広がりもあり、現在ではさらに普及が進んでいるはずだ。
だたしその用途は、施設スタッフのインターネット接続用や医療情報システム用が多くの割合を占め、患者や外部訪問者のインターネット接続用は3割程度にとどまっていた。セキュリティ面や医療機器への電波干渉などの不安が拭いきれないことが原因とみられる。
しかし、患者や来訪者向けのWi-Fi導入はQOLを高められる。普段からインターネットに慣れ親しんでいる来訪者にWi-Fi環境を提供すれば、待ち時間への不満を軽減できるだけでなく、ネットワークを介して必要な情報を提供できるようになる。
入院患者にとってもWi-Fi導入のメリットは大きい。入院生活にエンターテインメントなどの楽しみをもたらしたり、インターネットを介して家族とオンラインで会話ができたり、病院スタッフとのコミュニケーションにおいても幅が広がる。
どちらかといえば、患者や来訪者がWi-Fiを使えないため、持ち込んだスマートフォンやモバイルWi-Fiなどを勝手に使用されてしまうリスクの方が大きい。テザリングによる電波が医療情報システムや医療機器のWi-Fiに干渉して、業務用の通信に影響を及ぼす危険性もあるからだ。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=高橋 秀典
【TP】
ビジネスWi-Fiで会社改造