ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2024.09.09
深刻な人材不足に悩む介護業界でもビジネスWi-Fiの導入が広がっている。その目的の1つは介護サービス利用者にビジネスWi-FiでICT環境を提供すること。それだけでなく、介護サービスを提供する事業者もメリットを享受するという2つの狙いがある。
狙いの1つは介護サービスの品質向上だ。24時間365日の見守りサービスや介護ロボット活用のための情報基盤を構築する。2つ目の狙いは従業員の生産性向上だ。快適でストレスなく働ける環境の実現に、ビジネスWi-Fiが大きな役割を果たしている。
数年前に開所した難病や末期がんなどの人たちを受け入れる医療とリハビリに特化した住宅型有料老人ホームのケースを見てみよう。この施設は介護スタッフだけでなく、医師や看護師が24時間入居者をケアする体制を整えている。
この老人ホームはオープンに当たりビジネスWi-Fiを導入し、ICT環境を整備した。施設の全エリアをカバーできるだけのアクセスポイントを設置し、入居者用として2.4GHz帯のネットワークを提供している。一方、スタッフ用には5GHz帯のネットワークを提供するといったすみ分けを行っている。このように、Wi-Fi6は2つの帯域の利用が可能だ。
各部屋には見守りセンサーと連携できるナースコールシステムを導入した。ナースコールを受けるだけではなく、センサーマットを介して呼吸や心拍数などのバイタルデータを収集し、リアルタイムで異常を検知できる仕組みとなっている。ナースコールやセンサーマットのデータはビジネスWi-Fiを通じて業務用のアプリケーション上に集約され、スタッフはスマートフォンを介してどこにいても入居者の状態をチェックできる。介護記録の入力などの業務もスマートフォンから行えるので、ストレスなく作業に取り組める。
これらのシステムにより、入居者にはいつでも駆けつけてくれるという安心感を提供し、スタッフも入居者の状態を常にチェックできるので、両者にとってWin-Winの体制となっている。
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執筆=高橋 秀典
【TP】
ビジネスWi-Fiで会社改造