ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.02.04
連載第1回では、笹木郁乃氏の経歴とSNSによる情報発信を使ったPRの実績を紹介しました。第2回からはいよいよ、「ゼロ円PR」の具体的な方法について解説していきます。そのスタートとして、まずはPRと広告の違いから説明していきます。
皆さんは商品やサービスを買うとき、何を基準に選んでいますか。今は手のひらの中のスマホで、何でも調べてから購入する時代。だからこそ、どのように自社の商品、サービスの情報を発信するかが、これからの企業にはますます大事になってきます。
これまで、企業のマーケティング担当者は、あれこれ知恵を絞って、テレビや新聞、ネットの広告、チラシなど、さまざまな媒体に広告を出稿してきました。しかし、広告の出稿料は上がっているのに、広告の費用対効果は下がっています。払った広告料の分さえ、売り上げがアップしないことも珍しくないのです。
そんな時代に生まれているヒット商品の中には、広告などほとんど打っていないのに、ツイッターやフェイスブック、インスタグラム、LINE(ライン)などのSNSを通じて、爆発的に情報が拡散され、爆発的な購入動機につながっているものが多くあります。
例えば、新しいタピオカミルクティーのお店ができて、たまたま買った人が「いいね!」と思って、「#タピオカミルクティー」といったハッシュタグを付け、写真をインスタグラムに載せて拡散する。お店は広告費を一切払っていないのに、お客さんが勝手に情報を広めてくれ、不特定多数の人の購買意欲をかき立て、購入につながる。そしてこれが大ヒット、大ブームにつながるのです。
これが、広告とPRの決定的な違いです。広告というのは、会社が自分で広告料というお金を出す代わりに、好きなように情報を伝えます。「うちの商品は、こう見えてほしい」という願望を、広告で表現するのです。売り手の会社が情報をすべてコントロールして発信することができますが、それはあくまで会社から個人への一方通行のコミュニケーションです。
それに対して、PRというのは、自分以外の第三者に「いいね!」と言ってもらうこと。自分が知らない、どこに住んでいるかも分からない不特定多数が、「この商品、いいね!」「この人、いいね!」「この会社、いいよ!」と言ってくれる状況をつくり出す活動のことです。そこには、基本的にお金は介在しない。「いいね!」と思う気持ちと、人の心と心のつながりだけが存在するのです。
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執筆=笹木 郁乃
山形大学工学部卒業後、アイシン精機で研究開発に従事。その後寝具メーカーのエアウィーヴの第1号正社員として転職し、PRに注力。売上高を5年で1億円から115億円に伸ばす急成長に貢献。鍋メーカー・愛知ドビーでもメディア露出により注文殺到でお届けまで12カ月待ちに貢献。その後、2017年ikunoPRを設立、2019年LITAに社名変更。企業のPR支援のほか、経営者や個人事業主、広報担当者などにPRスキルを伝える「PR塾」も主催し、約1000名が長期講座で学ぶ。これまで5年間常に満員御礼開催。2021年7月に2冊目となる著書「SNS×メディアPR100の法則」(日本能率協会マネジメントセンター)を上梓。発売日即日重版。プライベートでは一児の母。
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ゼロ円販促