ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.09.29
社長の仕事と社長の時間についてお話をしたいと思います。私は経営という仕事を次のように定義しています。それは3つありまして、1つは「会社を方向付けする」。自分が経営する会社は何をやるのか、何をやめるのかを決めるのです。
2つ目は「会社が持つ資源を最適配分する」。経営者は限りあるヒト、モノ、カネを最適に配分し、私利私欲に走ったり、公私混同をしたりしてはいけません。当たり前に聞こえますが、これがすごく大切なんです。
そして3つ目は、「人を動かす」ことだと思っています。社長の仕事は企業の方向付け、資源の最適配分、人を動かすこと。中小企業の場合は当然、こうした経営ばかりというわけにはいかないかもしれません。
しかしこの3つについては、部下は絶対にやってくれないし、できない仕事なんですね。ですから、経営者自身が企業の方向付け、資源の最適配分、人を動かすということにどれだけ時間を使っているかを、改めて考えないといけないわけです。
その際に自社の事業を定義しておく必要が出てきますが、1つヒントになると思い、お伝えしたいのは、私の好きな本である『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』に書かれている一節です。先ほど申し上げた方向付けをするときには注意しなければならないことが1つあります。『ビジョナリー・カンパニー2』には、事業を飛躍的に伸ばした会社が事業をどうやって定義しているかについて書かれています。
これには3つありまして、1つは「世界一を目指す」。中小企業の場合、事業を世界一にするのは大変かもしれないので、まずは「小さな日本一」を探してみてはどうかと私はよくアドバイスしています。これは、おのずと他社との差別化につながりますので、とても有効です。2つ目は、その目指す日本一が経営者自身や社員も含めて、全員が「わくわくする」かです。そして3つ目は、なおかつそれが「経済的原動力になる」かどうか。つまり、それが結果的に売り上げを伸ばして利益を出せるかどうかという視点です。
これら3つの重なるところを事業として定義していく。繰り返しますと、世界一ではなく小さな日本一でも構わないので1番になること。働く人がわくわくすること。なおかつ経済的原動力になること。この3つを定義しながら方向付けをやっていくのが大事なのです。
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執筆=小宮 一慶
経営コンサルタント。株式会社小宮コンサルタンツ代表取締役CEO。十数社の非常勤取締役や監査役、顧問のほか名古屋大学客員教授も務める。1957年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。米ダートマス大学タック経営大学院に留学、MBA取得。1991年、岡本アソシエイツ取締役に転じ、国際コンサルティングに従事。1996年に小宮コンサルタンツを設立。
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どんなときでも稼ぐ社長の経営習慣