ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2024.04.03
みなさんの周りにもフリーランスとして働いている知人がいたり、ご自身の会社がフリーランスと契約していたりするようなケースは少なくないだろう。働き方の多様化が進み、企業に雇用される形だけでなく、フリーランスとして仕事を請け負うケースが増えているためだ。
近年では特に、デジタル化やICT化の進展により、「ギグワーカー」や「クラウドワーカー」といった働き方が広がってきた。一方、フリーランスは仕事が不安定であり、業務上のトラブルに巻き込まれがちというイメージもある。こうしたフリーランスが、安心して働ける環境を整備するために、新しい法律ができた。フリーランスを守る法律として、「フリーランス新法」といった名前を聞いたことがあるかもしれないが、正確には「フリーランス・事業者間取引適正化等法」と呼ぶ法律で、2023年5月12日に交付され、2024年秋ごろまでに施行が予定されている。
この法律は、フリーランスと企業などの発注事業者の間の取引を適正化し、その就業環境を整備することが目的となっている。組織である企業などの発注事業者に対し、業務委託を受ける個人のフリーランスはどうしても立場が弱くなりがちだ。交渉力、情報収集力の違いもあり、今後の仕事への影響などを考えると取り扱いに不満があっても声を上げにくいという側面もあるからだ。例えば、フリーランスは事業規模が小さいことから、特定の発注事業者に依存しがちになり、契約内容や納品物について交渉しにくい不利な立場に置かれるケースもある。
また、報酬額などの取引条件について発注事業者側に主導権があることが多く、ひどいときには報酬が得られなかったりする例もある。仕事をしたのに、お金が得られなければ、それこそフリーランスには厳しい現実になってしまう。実際、フリーランスの約4割が報酬不払いや支払い遅延などのトラブルを経験し、また同じく約4割が条件の記載が不十分な発注書しか受け取っていないという調査などもある。このままだと、多様な働き方の姿としてあるはずの「フリーランス」という選択を選ぶことに二の足を踏んでしまいそうだ。
こうした状況を踏まえ、フリーランス新法ではフリーランスと発注事業者の間の取引を適正化して、就業環境の整備を進めている。具体的には発注事業者に対して、「書面などによる取引条件の明示」や「報酬支払期日の設定・期日内の支払い」などが義務付けられる。
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執筆=岩元 直久
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