ニューノーマル処方箋(第52回)文章生成AIの理想的な使用法とは?東京都がガイドラインを公開

業務課題 自動化・AI スキルアップ

公開日:2024.07.30

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<目次>

・多くの市区町村が、文章生成AIのガイドラインを公開している

・文章生成AIを使用する上で、守らなければいけないこととは?

・文章生成AIは、現在の日本の首相の名前を答えられない?

・理想的な文章を作るためにはコツが必要

多くの市区町村が、文章生成AIのガイドラインを公開している

 2023年、文章を自動で生成するAI「ChatGPT」が誕生しました。

 ChatGPTは、「プロンプト」と呼ばれる命令を入力すると、その命令に応じた文章を自動で作成する点が特徴です。そのため、プロンプトをうまく活用すれば、メールなどビジネス文書の作成にも使用できます。実際に、文章の作成に活用している企業もあるかもしれません。とはいえ、生成AIの使用に慣れていない場合は、ビジネスのどのような場面でどのようにプロンプトを入力すれば良いのか、よく分からないという企業もあるでしょう。

 そんな中、東京都を始めとするいくつかの地方自治体では、生成AIを業務に使用する際のガイドラインを発表しています。一体、どのような使用方法があるのでしょうか?今回は、東京都が2023年8月に発表した「文章生成AI 利活用 ガイドライン」を基に紹介します。

文章生成AIを使用する上で、守らなければいけないこととは?

 東京都のガイドラインでは、まずは文章生成AIの利用環境と、職員が守るべき利用上のルールが紹介されています。

 利用環境は、都のデジタルサービス局が整備した「Microsoft Copilot」、または「Microsoft Copilot」が使えない一部職員に対してMicrosoft Azureの環境上で使用できる文章生成AIサービス「Azure OpenAI Service」に限定。さらに、入力データが学習目的に利用されず、職員の入力データがサーバー側に保存されない「オプトアウト機能」を利用すると明記しています。

 利用上のルールは、大きく以下の4点に分けて紹介されています。
【1】個人情報等、機密性の高い情報は入力しないこと(情報漏えいを防ぐため)
【2】既存の著作物に類似する文章の生成につながるようなプロンプトを入力せず、回答を配信・公開する場合は、既存の著作物に類似しないか入念に確認すること(著作権保護のため)
【3】文章生成AIが生成した回答の根拠や裏付けを必ず自ら確認すること(内容の正確性のため)
【4】文章生成AIの回答を対外的にそのまま使用する場合は、その旨を明記すること

 特に【3】については、AIの回答には最新の情報が反映されていなかったり、偏った価値観やアンコンシャスバイアス(無意識の思い込みや偏見)が反映されたりする恐れがあるとしています。

文章生成AIは、現在の日本の首相の名前を答えられない?…

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